12月8日の礼拝

 通読に何度も失敗、またマタイ---

 聖書を、通して読もうとして失敗したことのある方は、この川柳に共感してくださるのではないでしょうか?私たちが手にする聖書で、一番最初にある書物はマタイによる福音書です。この福音書は、カタカナの羅列のような名前で始まります。それは、旧約聖書の人たちの名前です。1章の1節に「アブラハムの子であるダビデの子、イエス・キリストの系図」とあるように、イエスさまの系図を聖書は最初に記しています。

 アブラハムは、創世記に出てくる人物です。彼は、神さまの言葉に従い、神さまから契約を与えられた人でした。「あなたは祝福の基となる」「あなたは多くの国民の父となる」。その契約は、ダビデが王になることによって成就しました。アブラハムの子孫であるダビデが、神に油注がれた王となり、イスラエルの民は祝福されました。ダビデには「あなたの家と王国はわたしの前に長く保つであろう。あなたの位は長く堅うせられる」という契約が与えられました。

 しかし、その後の時代は混乱に満ち、イエスさまの母マリアの夫として系図に名を連ねるヨセフには、王家の名残はありませんでした。彼は大工の仕事をしていたのです。そこへ、神さまはダビデ契約の成就として、まことの王である救い主イエスさまをお送りくださったのです。

 イスラエルの人たちが輝かしい功績を納め、神さまに従い続けたからイエスさまが来られたのではありませんでした。神さまは、この民に救い主を与えると約束しておられ、それを変えられることはなかったのです。むしろ、彼らに救いが必要だったのです。私たちも、自分自身に失望したり、負いきれない重荷を負うことがあります。そのあなたのために、救い主は来られました。

 アブラハムの子であるダビデの子、イエス・キリストの系図。マタイによる福音書1章1節 

 

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